プレス金型やプレス加工で可能なこと
2023/06/10
わが協栄製作所は1970年に創業、開業から45年が経過しました。プレス金型を製造するメーカーの中では老舗とは言わないまでも、それなりの経験とノウハウを積んできた会社だと自負しています。そのため「プレス金型」や「プレス加工」でどんな加工や作業ができるのか?というご質問やお問合せをよくいただきます。
このページではそんな「プレス金型」「プレス加工」での作業についての疑問にお答えすべく、作業内容や対応可能な行程についてご説明していこうと思います。
プレス金型・プレス加工(対応可能作業)プロローグ
まず最初にお断りさせていただきたい点がざいます。それは当社、協栄製作所は“金属加工”のみに対応しており、その樹脂その他のプレス加工には対応していないということです。
※樹脂プレスに関するノウハウをお伝えすることはできませんので、あしからずご了解ください。
プレス金型について…
プレス金型はその名のとおり、鉄板などプレスする材料を加工するための「金属でできた型」を言います。プレス金型は大きく分けて刃部・保持部・補助部の3つの部分から構成されています。
>>プレス金型についてはコチラ<<
プレス加工について…
プレス加工は金属をプレス金型で挟み込み、そこにプレス機でもって巨大な力をかけて「押し出す・抜く」ことによって成形物を得る加工法のことを言います。成形される素の素材は、コピー用紙よりも薄い金属板から、“金属隗”と見まがうほどの厚い鋼板までありますが、当社を含む一般的になプレス加工では厚くても4mmほど薄いものは0.5mmほどの金属板を加工します。加工の種類も、接合・鍛造・コイニングなど様々な加工方法があります。
>>プレス加工についてはコチラ<<
プレス加工の分類(せん断・曲げ・絞り)
プレス加工には、上記「プレス加工について」でも記載したように、接合・せん断・曲げ・絞り・鍛造・成形と多様な分野の加工法がありますが、ここではもっとも一般的な『せん断 曲げ 絞り』についてご説明していこうと思います。
汎用機と呼ばれる一般的なプレス機械は、上下にスライド運動する(上から下に強い力をかける)ことで、金属板に力を加え加工を施します。それにともない、プレス機械にセットされるプレス金型も上下の運動を基軸に構成されていることをご理解ください。
金属板を断ち切る「せん断加工」
プレス加工のもっともポピュラーな加工方法が「せん断加工」です。金属板をプレス金型にセットし、プレス機械で一瞬にして強力な圧力をかけることによって、型通りに断ち切る加工には、以下に代表されるような多様なカット(せん断)の種類があります。
- 打ち抜き(ブランキングとも呼ばれる)
- 閉曲線形状による素材と成形物の完全なる分離
- 外形抜き(アウトカットまたはサイドカットとも呼ばれる)
- 開曲線形状による素材と成形物の完全なる分離
- 穴明け(ピアッシングとも呼ばれる)
- 穴あけ加工
- 切断(シャーリング加工とよも呼ばれる)
- 切り欠き(ノッチング加工とも呼ばれる)
- 部分的な分離加工
※せん断加工にはその他、様々な加工方法がありますが、代表的なものを記載させていただきました。
素材を曲げる「ベンディング」
プレス加工では、素材である金属板にプレス金型にそって強い圧力をかけ板の内側を圧縮させ板の外側をのばすことで、色々なカタチに曲げることができます。曲げるカタチの代表的なものは、V字曲げですがその他にもUの字に曲げることやZやN字に曲げることもできます。変わったところでは、帽子状に曲げるハット曲げという加工法もあります。
その他のベンディング・プレス加工
筒状に金属板を丸めるカーリング加工 捻り曲げ etc.
素材を絞る「絞り加工」
素材である金属板にプレス機械で張力をあたえつつ、プレス金型に応じたカタチに成形しするのが「絞り加工」です。絞り加工は「底のある容器状の成形物をつくりだす際に有効です。
絞り加工の代表的な製品
台所や医療現場で使われるシンク お鍋 ジュースやビールのプルトップとフタとの接合 バイクやクルマのエンジンヘッドカバー 乾電池のケース 変圧器のケース etc.
その他のプレス加工
プレス加工は「せん断」「曲げ」「絞り」以外にも加工方法が存在します。
文字やマーク・ロゴを彫り込む「刻印」や、素材をせん断しつつ曲げ加工も行う「切り曲げ」 その他にもハーフピアス・プロジェクション・バーリング・ファインブランキング・シェービングといった加工があります。
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