プレス金型の精度を測る判断基準

2023/06/08

プレス加工になくてはならないのが『プレス金型』です。
金属加工は一般的に精密な精度が要求されます。ですからプレス加工においてもっとも重要になるのがこの金型制度になる訳です。
ではどのようにしてプレス金型の精度ほ高さを判断すれば良いのでしょうか?
このページではプレス金型の精度を測る指標をお伝えすると共に、その判断基準も同時にみなさまにお伝えしていこうと思います。

高精度なプレス金型の判断

プレス金型はその精度を測る判断基準として、形状や寸法の精度を使うことが一般的です。精度が高いプレス金型が高性能な金型であることは疑いようのないこと。例えばコネクターやICリードフレームといった製品は非常に高い精度が要求されるため、これらの製品を加工しているプレス金型、またその金型を製造しているメーカーであれば、精度が高いプレス金型を製造できるということになります。

高精度なプレス金型の製造手法は?

では精度の高いプレス金型メーカーはどのような手法で、金型を製造しているのでしょうか?
プレス加工製品はパンチ(上材)ダイ(材料)の形が反映されます。そこで、このパンチ・ダイのカタチをワイヤ放電加工(W/EDM)、もしくはプロファイル研磨加工(PG加工)による多重的なカットで高精度で仕上げるのが高精度な金型の指標の一つといえるでしょう。

しかしパンチとダイを丁寧に作り込むことは、プレス金型の隙間(クリアランス)を保つために不可欠です。概して製品の原材料である金属板が薄くなれば、クリアランスもそれに比例して小さくなってしまいます。ですから薄い金属板一定の薄さキープしてをプレス加工することは非常に難しいこととされています。

つまり「どのような加工方法でプレスス金型が製造されたかというよりも、いかに精密にパンチとダイの作り込みがなされたのか?金型の内部の構造をいかに精緻に行っているのか?ということ、それに材料となる金属板の厚さ(薄いほど高精度)が金型の精密さを測るモノサシになるといえます。

やはりパンチ・ダイをいかに精密に作り込んでいらのかということが、金型の精密さの判断基準になるといえます。
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ガイドポストやプッシュガイドも金型精度には重要

先程は「パンチ・ガイの精巧なの作り込み」が金型の精度の判断基準とお伝えしましたが、パンチとダイは上下の型によって構成されている関係上、上下の型が正確にスライドするように上下の型を構成するガイドポストとプッシュガイドそしてスプリングの精巧さも精密な金型の条件には不可欠だといえるでしょう。

「とにかく安い金型を!」というのは危険です

工業製品は「芸術品」や「趣向品」とことなり、国内外の景気状況や国際社会における価格競争に、ともすれば巻きこまれがちです。しかし我が国の工業製品に求められているのは単なる「安価」ではなく「高精度・高性能・高効率」なのではないしょうか?
ですから「とにかく一円でも安い金型を」と価格選定のみに走るのは危険だといえます。

プレス金型はウソをつかない

昔から金属加工の現場よく言われるのが、「金型はウソをつかない」という言葉です
高性能な金型はキッチリ精度を出し、精度の悪い金型はその限りではありません。

例えば

薄い金属板を加工するのであれば・・・
①パンチ・ダイの精度の高いプレス金型(クリアランスが小さいこと)
②プレスの面粗度(パンチ・ダイの精度と形状)
③パンチ・ダイの位置(正しく組み込まれているのか?構造的な欠陥はないのか?)
④ガイドの正しい作り込みがなされているのか?
という順番に金型を選ぶ選定基準が順序分けされます。

結論

このようにプレス金型に求められる精度は、プレス加工による工程数によってではなく、どのような製品をつくるのか?ということによって着眼点が異なるといえます。

協栄製作所はお客様のニーズや環境に合わせて、より良いプレス金型を提案・製造できるよう日々コミュニケーションや情報収集にこと細かく対応いたしております。

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