「金型で製造できる製品」大阪の金型製造・協栄製作所コラム

2023/06/21

金型ではどのような製品ができるのか?大阪の金型メーカー協栄製作所

金型の可能性 ~機能と生み出される商品~

金型は部品や製品の「型」

金型とは、ある部品を作るために準備された元となる金属製の枠のような道具のことを指します。一度金型を作ってしまえば、どんな複雑なパーツでも簡単に増産することができる優れものです。一般の方々も、釘やネジなど様々な部品を購入することがあるでしょう。これらの部品はほとんどが専用の金型を利用して作られているのです。ただ、商品(部品)は見たことがあっても、その元となる金型は見たことがないという方々も多いのではないでしょうか。

モノづくり大国日本は金型大国でもある

「モノづくり大国日本」は、金型生産において世界シェアの約40%を占め、トップを走り続けてきました。高度経済成長を支えたと言っても過言ではない、職人たちの技術によって為し得たものです。しかし、最近ではその地位が脅かされています。それは中国・韓国・台湾などが追い上げてきているからです。

金型は製品メーカーの基幹

冒頭でも触れましたが、一般の方々は金型を使った商品は多く見ていますが、金型そのものはほとんど見たことがないのではないでしょうか。そんな中、このコラムを読んでくださっている方々は、金型及び関連商品を扱う業界の方々が多いのではないかと思います。日々研鑽をし、より良い金型・プレス加工を実践していきたいと強く願っている…。

協栄製作所では、このコラムを読んでいる方々こそが、未来の日本を支える存在だと確信しています。

金型のことをもっとわかりやすく伝えたい

このコラムでは誰もが抱くであろう、素朴な疑問にもできるだけ分かりやすく説明しています。

「金型とはどのようなものなのか」

「どのような機能を果たしているのか」

「どうしてここまで重要に扱われているのか」等々。

そして専門用語を極力使用せず、未経験の方でも分かるように配慮しながら作成していますが、それでも理解しづらい部分があるかもしれません。焦らず一歩ずつ共に歩んで行けたら、と願っています。

金型の意味を辞書で調べると

「金型」という言葉を国語辞典で調べてみると「金属で作られた鋳型・原型」といったような説明が載っています。確かにこれは的確な表現です。そこで、「金型におけるとは何か」について考えていきましょう。

{①金型の「金」について}

金型における「金」とはただの金属ではなく、「鉄鋼」と解釈するのが良いと思います。それは金型が今後何度も商品生産される中で、商品以上に強靱な強さと摩耗への耐性をもっていなければならないからです。少し使ってすぐにダメになる金型では意味がありませんから。そういう意味で強靱さと摩耗のしにくさをバランス良く調和させることもできる金属材料が「鉄鋼」であるということなのです。

鉄・鋼とは?

「鉄鋼」とは炭素鋼という「鉄と炭素が混じり合った合金」の俗称です。ビル建設などの「鉄骨」も鉄鋼です。他にもドライバーやスパナ、カッターナイフの刃にも使用されている馴染みのある金属です。

鉄鋼の特徴を少しご紹介します。

鉄鋼は銅やアルミニウムに比べて壊れにくく、変形しにくいという性質を持っています。しかも資源量としても比較的豊富なマテリアルだと言えます。さらに鉄鋼は「焼き入れ」という処理をすることでさらに強度が増すという素晴らしい特徴を持っているのです。

鋼は古から使われてきた身近な素材

あなたは時代劇で刀鍛冶が「カンカン」とオレンジ色に輝く鉄鋼をたたいて刀を作っているシーンを見たことはありますか?その時、形が整った刀をいきなり水の中に突っ込んで「ジューッ」と音がしていることシーンにも覚えがありますか?実は、この行為を「焼き入れ」と言います。この焼き入れは単純な行為のように見えますが、鉄鋼の組織が変化し、元々の鉄鋼よりも強靱に生まれ変わるのです。刀においてはすぐに刃こぼれしたり、錆びたりするようでは使い物になりません。そこで鉄鋼をさらに強靱にするため「焼き入れ」をしているわけです。

焼き入れ「マルテンサイト組織」

この焼き入れを行うことで変化した鉄鋼の組織を「マルテンサイト組織」と言います。この組織は鉄鋼をオレンジ色に加熱したあと放置して冷えたとしても現れることがありません。オレンジ色の鉄鋼を水の中に入れて「ジューッ」と急激に冷やさなければ現れない特別な組織なのです。そのため、金型でも強靱なものを得たいがためにマルテンサイト組織を持つ鉄鋼を活用しているのです。

{②金型の「型」について}

「型」という漢字には「同じ形を作ることができる道具」という意味があります。この型は意外にも日常に溢れています。「たい焼きを作る時の型」「たこ焼きを作る時の型」「クッキーの生地を形通りに抜く時の型」など様々です。このようにたくさんある型の中で「鋳型(いがた)」というものがあります。鋳型には型の通りにすき間が設けられており、そこに溶かした金属材料を流し込みます。冷えて固まった頃に型を外して金属製品ができ上がるという仕組みです。こうしてでき上がったものを「鋳物(いもの)」と言います。鋳物は身近にたくさん存在します。

「型」で様々な製品のカタチを

例えば、金歯や銀歯などの歯の詰め物、指輪や銅像も鋳物の一種です。他にも自動車のエンジンブロックなど様々な形状の金属製品を作ることができます。このように「型」を使えばどんなものでも簡単に作ることができるのです。このことからも、必要な形状の型を職人が作り上げることの大切さがお分かりいただけるのではないでしょうか。

金型の分類

金型は大きく分けると2つのタイプに分かれます。

1  素材を金型の中に液状化させて注入し、固まった後で製品を取り出すタイプ

2  固体の素材を金型にはさんで加圧し、変形させたり穴を開けたりするタイプ

モールドとダイ(金型)

1のタイプの金型を英語で「MoldMould(モールド)」と呼びます。2のタイプの金型は、英語で「Die(ダイ)」と呼んでいます。

 

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